耳の居る部屋
少女は夜に目を瞑る
赤くて細い、幼いわたし
視えない庭があって、入りたい箱もあった。どんなに聞こえる筈が無いと思っても、話し声はわたしに喋りかけているよ。わたしが遊ぶのは、いつだって庭の中だった。駆け回って、踊っていて、母親は優しかった。望む全てが仕舞われていた。わたしにはどうして母親がそんなに哀れみの表情をするのか分からない。
学校へ行っていても、わたしは庭の中に入った。眼のピントを外して、ぼんやりとした世界で。大好きな筈のお父さん。急いでテーブルの下に潜り込もうよ。
痛いとゆう感覚を無くしてしまいました。
先生達がわたしのこと嫌うの。
楽しいこと考えていたら、酷く怒られてしまうんだったよ。